新婚共働き夫婦の「平均支出」はどのくらい? 夫婦2人で「年収370万円」程度の「収入」があれば、生活にある程度の余裕は持てる?
結婚を考える際に、仕事をやめるか続けるかで悩む人もいるかもしれません。そこでこの記事では、共働き世帯の平均支出についてまとめました。出産や育児にかかる費用の目安もあわせてご紹介しますので、参考にしてください。

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共働き世帯の平均支出はどのくらい?

総務省統計局の「家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、共働き世帯の平均支出は31万8755円となっています。ただし、これは全年齢の平均値であり、年代別の平均支出は表1の通りです。
 
表1

年代 金額
40歳未満 27万704円
40~49歳 32万6535円
50~59歳 35万3248円
60歳以上 30万7321円

※総務省統計局「家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要」を基に筆者作成
 
厚生労働省「令和5年(2023)人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、初婚年齢の平均は夫が31.1歳、妻が29.7歳でした。このことを加味すると、新婚共働き夫婦の1ヶ月の支出額は、27万704円に近いと考えられるでしょう。この金額を年間に換算すると、324万8448円です。
 
年収370万円の場合、手取り額は300万円前後になると推測できます。仮に夫婦で同じ年収なのであれば、手元に残る金額は600万円ほどだと考えられます。そのため、支出が平均的な額であれば、ある程度余裕を持って生活できる可能性はあるでしょう。
 

出産や育児にかかる費用の目安

結婚する際には、出産や育児関連の費用について考えている人も少なくないでしょう。どのくらいの費用が実際にかかるのかを知っておけば、自分たちの年収でも大丈夫なのかを判断しやすくなる可能性があります。
 
厚生労働省保健局の「出産費用の状況等について」によると、出産費用は全国平均で48万9802円です。この金額は出産全体の平均額であり、正常分娩のみの場合は50万6540円になります。なお、この金額には「室料差額」「産科医療補償制度掛金」は含まれません。
 
また、施設によっても出産にかかる費用は異なるようで、公的病院では42万7561円、私的病院では50万6572円、診療所・助産所では51万3921円でした。
 
育児にかかる費用は、2400万円〜3000万円と考えられています。この金額は、成人するまでの費用を想定しています。4年制や6年制の大学に通う場合は、さらに費用がかかるかもしれません。
 
出産や育児には費用がかかるため、ご紹介した金額を参考に、計画的な貯金をしましょう。
 

固定費の見直しが余裕のある生活につながる可能性も