「相続税対策」に生命保険が使える? 死亡保障だけじゃない、賢い活用法とは
「生命保険」という言葉は、日常生活でよく耳にします。そして、生命保険と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、死亡保障でしょう。   ところが、生命保険の機能は死亡保障だけではありません。生命保険はお金を増やすこと、すなわち、資産運用や節税や資金調達の手段としても使われます。保障機能に特化した火災保険や自動車保険などの損害保険に比べて、生命保険の機能はかなり広いのです。   この記事では生命保険の機能と用途について紹介し、生命保険の活用法を説明したいと思います。

▼亡くなった母が私名義で「500万円」を遺してくれていた! 名義は自分でも「相続税」はかかる?

生命保険の機能

生命保険の機能には、次の4つがあります。
 

1. 保障機能

保障機能は生命保険にとって、最も一般的な機能です。被保険者に万が一のことがあった場合に死亡保険金を支払う、死亡保障が基本的なものです。それを応用して、被保険者が病気で入院したときに、入院給付金や手術給付金を支払う「医療保障」の機能もあります。
 

2. 資産運用機能

生命保険においては、保険会社が保険料を運用して、資産を増やす機能があります。運用先は株式、投資信託、債券などです。いわば、お金を増やす機能ということができます。
 

3. 節税機能

節税機能は相続の際に使われることがあります。被相続人を生命保険の被保険者にして、相続人を死亡保険金の受取人にすると、500万円×法定相続人の数だけ保険金が非課税になるので、相続税を支払う必要がなくなります。
 

4. 資金調達機能

これも相続に際して使われることが多い機能ですが、相続財産に家や土地などの不動産が多い場合、相続税を支払う現金がない場合があります。この場合、3と同様、被相続人を被保険者、相続人を保険金の受取人として生命保険を掛けると、相続人は受け取った死亡保険金で相続税を支払うことができます。
 
このように、生命保険の機能はかなり広いということができます。上記の4機能をさらに大きく分けると、いわば1は「保障機能」、2から4は「金融機能」ということができます。
 

生命保険の形態