今年定年ですが、「継続雇用」だと年収300万円を切るそうです。「再就職」の方が収入は上がるでしょうか?
定年後の働き方の選択肢に、継続雇用制度(再雇用)があります。しかし、継続雇用後の年収は、継続雇用前の年収を下回るのが一般的のようです。   独立行政法人労働政策研究・研修機構の「高年齢者の雇用に関する調査(企業調査)」によれば、60代前半の継続雇用者の平均年収は374万7000円となっています。   さらに、4人に1人は年収300万円を下回ります。「再就職した方が年収がいいのでは」と考えることもあるでしょう。今回は「継続雇用で年収300万円未満」を例に、再就職とどちらが年収が高いかを解説します。

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継続雇用と再就職の年収は?

同調査によると、60代前半の中途採用者の雇用形態別賃金(月額)は、表1の通りです。
 
表1

雇用形態 平均賃金(月額)
正社員 42万円
契約社員 31万7000円
パート・アルバイト 19万4000円
嘱託 35万5000円
その他 19万7000円

出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構「高年齢者の雇用に関する調査(企業調査)」を基に筆者作成
 
表1を12倍した値を予想平均年収とすると、それぞれの金額は表2になります。
 
表2

雇用形態 予想平均年収
正社員 504万円
契約社員 380万4000円
パート・アルバイト 232万8000円
嘱託 426万円
その他 236万4000円

※筆者作成
 
予想平均年収が300万円を上回る雇用形態は、正社員・契約社員・嘱託です。
 
「継続雇用で年収300万円未満」の場合、これらの雇用形態で再就職することで、年収が増える可能性があります。ただし、今回の比較については、以下の3点に留意する必要があります。