
▼夫婦2人の老後、「生活費」はいくら必要? 年金額の平均をもとに必要な貯蓄額も解説
定年退職後に加入できる健康保険は3パターン
定年退職後は、健康保険に新たに加入しなければなりません。加入できる健康保険の選択肢は以下の3つです。
・国民健康保険
・退職した会社の任意継続被保険者制度
・妻の会社の健康保険
国民健康保険へ加入すると、前年の所得や年齢などを基に保険料が決まります。そのため、前年に正社員で働いていた場合、高くなる可能性があるでしょう。
任意継続被保険者制度へ加入した場合も、これまで事業主と折半で支払っていた保険料が、全額自己負担となります。
その点、妻の扶養に加入できれば、健康保険料の負担は一切かかりません。
妻の扶養で健康保険に入るための条件
妻の扶養に入るためには、次の条件を満たす必要があります。
・条件1:夫が60歳以上の場合、年間収入が180万円未満である(60歳未満は130万円未満)
・条件2:夫の年間収入が被保険者である妻の年収の2分の1未満である
例えば、60歳の夫が定年退職後にパートなどで働いていて、年間収入が180万円を上回っていれば、妻の被扶養者になれないことが原則です。また、定年後に失業給付金を受けている場合、基本日額が4999円超だと扶養に入れないため注意しましょう。
ただし例外として、条件1を満たしていて、かつ「被保険者の年間収入を上回らない」場合、「妻の年収で生計を維持している」と認められれば、被扶養者になれる可能性があります。