ねんきん定期便の「老齢年金の種類と見込額(年額)」に“21万円”と記載が! 去年は「これまでの加入実績に応じた年金額」だったけど、なにが違うの? 見るべきポイントを解説
毎年誕生月になると「ねんきん定期便」が自宅へ送られてきます。将来もらえる年金額を知るために欠かさずチェックしている人は多いでしょう。   50歳を迎えると、ねんきん定期便の「これまでの加入実績に応じた年金額」の項目が「老齢年金の種類と見込額(年額)」という新たな項目に変わります。本記事では、「見込額」欄の見方や「加入実績に応じた年金額」欄との違いについて解説します。

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「老齢年金の種類と見込額(年額)」では将来もらえる年金額が分かる

「老齢年金の種類と見込額(年額)」には、現在の加入条件のまま保険料を納め続けた場合にもらえる将来の年金額が記載されています。見込額が記載されているのは、50歳以上でまだ年金を受給していない人に送られてくるねんきん定期便に限られます。
 
見込額の項目で重要なのは、「(1)(2)の合計」と書かれた行の一番右に書かれている数字です。この金額が、基礎年金と厚生年金を合わせた将来もらえる見込みの年金額になります。
 
なお、厚生年金の欄には「特別支給の老齢厚生年金」という項目があります。これは、受給開始年齢である65歳より前に厚生年金の特別支給がある人のための項目で、記載がない場合は関係ありません。
 
特別支給の厚生年金は、男性なら1961年4月1日以前、 女性なら1966年4月1日以前に生まれた人が対象です。
 
加えて、基礎年金の受給資格期間があることや厚生年金等に1年以上加入していたことなど、条件を満たしている人であれば「特別支給の老齢厚生年金」という項目にいくら年金を受け取れるかが記載されています。
 

「これまでの加入実績に応じた年金額」は将来もらえる金額ではない!

50歳未満の人には見込額の記載がなく、代わりに「これまでの加入実績に応じた年金額」という項目があります。何が違うのでしょうか?
 
加入実績に応じた年金額は、これまでに支払った保険料をもとに計算された金額です。今後支払う保険料は考慮されていません。
 
いわば「仮にいま年金を受け取れるならいくらもらえるか」を示した数字であり、将来もらえる年金額とは異なります。50歳未満の人が将来受け取る年金額を知るには、厚生労働省が提供している「公的年金シミュレーター」などを利用する必要があります。
 
公的年金シミュレーターは、これまでの加入実績や収入を入力したり、ねんきん定期便から⼆次元コードを読み込んだりすることで簡単に将来の見込額を計算できるツールです。
 

見込額が昨年よりも減る場合があるのはなぜ?