
▼65歳から70歳まで「月8万円」をアルバイトで稼ぐと、年金はどれだけ増える?
定年後も働く理由
パーソルキャリア株式会社が運営する「Job総研」が20~50代の男女に対して2024年に実施した「定年に関する意識調査」によると、定年後の最も多い不安としてあげられていたのは「生活費や医療費への不安」で63.5%でした(複数回答)。2番目も「老後の生活設計」で52.8%と、多くの方が老後の金銭面での不安を抱えていることが分かります。
一方で、同じ質問に対して「社会とのつながりの減少」と答えた方は28.4%、「生活変化による精神的ストレス」と回答した方は16.3%いました。金銭面での不安ほどではありませんが、老後の生活に対して少なからず生活面や精神面での不安を感じる方もいるといえるでしょう。
定年後も働くことは、安定した収入を得られるほかに仕事仲間とのつながりができるというメリットもあります。また、同じ職場で再雇用をしてもらえれば、生活環境をあまり変えずにすむでしょう。
こうした理由から、金銭的に問題がなくても定年後も働きたいと思う方もいると考えられます。
定年後の仕事の決め方
定年後も働きたいときは、再雇用か再就職かを定年までに決めておいた方がよいでしょう。再雇用の場合は事前に会社に伝えておく必要がありますし、再就職なら定年後すぐに働けるよう事前準備が必要なためです。
まず、再雇用で働きたいときは企業が65歳を超えての勤務に対応しているかを確認しておきましょう。65歳までの雇用機会確保は義務ですが、70歳までの就業機会確保は努力義務となっているためです。もし70歳を超えても働きたいときは、再雇用を終えたあとに働ける場所を見つけておきましょう。
再就職で働きたいときは、自分の経験を生かせる場所にすることがおすすめです。また、自分が再就職で重要視している項目をピックアップしておきましょう。特に、老後は体への負担も考えると時短勤務や週3日勤務など、フルタイムとは異なる働き方を選ぶ可能性もあります。
定年前に希望する仕事を複数見つけておき、条件を比較して応募するか決めるとよいでしょう。なお、再就職する際には老後に必要な年収もある程度でよいので計算しておくと、応募する仕事を絞りやすくなります。