27歳の会社員です。収入に余裕が出てきたので、学生時代に猶予した「国民年金保険料」を追納しようか迷っています。今からでは遅いでしょうか?
学生時代に経済的負担を軽減するため、学生の納付特例を利用するケースがあります。納付特例では国民年金の保険料支払いが猶予されますが、猶予されたままにしていると将来受け取れる年金額が減る点に注意が必要です。   年金を満額受給したいなら、追納をしましょう。今回は、追納制度の概要や、追納以外で年金額を増やす方法などについてご紹介します。

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年金は追納できる

免除制度や猶予制度を利用すると、その期間は保険料の負担が一部もしくは全額免除・納付猶予されます。しかし、利用した期間分だけ受け取れる老齢基礎年金額は減少します。
 
追納制度では、申請をしてから支払っていない保険料を納めると、老齢基礎年金の受給額を満額に近づけることができます。ただし、制度の利用から10年を超えた年金は追納できません。例えば、20~22歳まで学生の納付特例を利用していた場合、30歳を超えると全額の追納はできなくなります。
 
追納をするためには、追納申込書に必要事項を記入したあと、年金事務所へ送付か直接提出しましょう。オンラインでの申し込みはできません。
 
なお、保険料の免除や納付猶予の承認を受けた期間の翌年度から起算して3年度目以降に追納するときは、当時の保険料に加算額がプラスされます。
 
例えば、日本年金機構によれば、令和6年度から7年前の平成29年度分(平成29年4月~平成30年3月)の保険料は月1万6490円なので、当時支払っていれば1年で19万7880円です。しかし、納付猶予により7年後に支払うと月1万6670円なので、1年で20万40円になります。通常支払うときと比べて、2160円の差です。
 
少しでも安くするためには、なるべく早く追納しましょう。
 

27歳から追納すると年金額はいくら変わる?