「年金」を月に「10万円以上」もらえている世帯は「全体の何%」? 統計から解説
老後の生活を支える年金は、多くの人にとって重要な収入源です。しかし、実際にどれくらいの人が月に10万円以上の年金を受け取っているのでしょうか。   この記事では、厚生労働省の統計データをもとに、年金受給額の分布状況を詳しく解説します。また、年金額に影響する要素や、将来年金を増やすための方法についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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年金受給額の個人分布

年金には、20歳以上が加入する国民年金と、会社員や公務員が加入する厚生年金がありますが、個人の状況によって支払っている年金額や受給額は異なる場合があります。
 
厚生労働省の「年金制度基礎調査(老齢年金受給者実態調査)令和4年」によると、令和3年度の老齢年金受給者の年金月額の分布は表1のとおりです。
 
表1

年金月額 人数 割合
5万円未満 287万1000人 8.4%
5~10万円 1204万2000人 35.2%
10~15万円 653万2000人 19.1%
15~20万円 796万1000人 23.3%
20万円以上 478万8000人 14.0%

※e-Stat 政府統計の総合窓口「年金制度基礎調査(老齢年金受給者実態調査)令和4年」より筆者作成
 
このデータから、月額10万円以上の年金を受け取っている人の割合は、全体のおよそ56.4%であることが分かります。また、受給金額として最も多いのは「5〜10万円」の層で、全体の35.2%を占めています。
 

年金受給額の配偶者あり・なしの分布状況

年金の受給額は、単身か夫婦世帯かによっても大きく異なると考えられます。夫婦で年金を受給している世帯の、年金月額の分布を表2にまとめました。
 
表2

年金月額 人数 割合
10万円未満 108万4000人 5.0%
10~15万円 221万2000人 10.1%
15~20万円 279万9000人 12.8%
20~25万円 573万6000人 26.3%
25~30万円 680万2000人 31.2%
30万円以上 316万9000人 14.5%