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新幹線代は医療費控除の対象になる?
医療費控除が適用されるのは、治療にその病院が必要だった場合です。基準としては「医師が指示をしたか」「自ら望んで行っているか」になります。
例えば、珍しい病気や地方の病院では扱えない病状の場合、医師から紹介してもらう形で遠方の大きな病院で診てもらうこともあるでしょう。この場合、新幹線で行く距離だとしても、医師の指示に従って生じる交通費は医療費控除が適用されます。
しかし、「その分野の名医に診てもらいたい」といった理由で自分から遠方の病院を選んだ場合は、医療費控除には加算できません。
国税庁でも、遠方での治療について「病状からみて近隣の病院でも治療できる場合の自宅と遠隔地にある病院の間の旅費は、医師等による診療等を受けるため直接必要なもので、かつ、通常必要な費用には当たらないので、医療費控除の対象とはなりません」と示しています。
治療に関して医療費控除を利用したい場合は、まず近くの病院で診てもらいましょう。
交通費が医療費控除に対象になるケース
近くで診てもらえるにもかかわらずあえて遠方を選んだ場合の通院費は医療費控除の適用外となる可能性が高いでしょう。しかし、遠方の病院へ行く必要があって通院する場合、バスや電車代は医療費控除に加算できます。
医療費控除として交通費を申告する場合は、領収書などを保管しておきましょう。申告する際に明細が必要になります。
なお、車を利用して通院する場合、ガソリン代および駐車場代は医療費控除の対象にならないため注意が必要です。公共交通機関を利用したときのみが通院費とみなされます。
もしバスや電車が近くにないときは、タクシーを利用しても医療費控除に加算できる可能性があります。該当するかしないか分からない場合は、専門家や税務署に聞くといいでしょう。