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大学進学で掛かる費用
大学進学には多くのお金が掛かるといわれています。まずは、大学の入学金と授業料の平均額を確認しておきましょう。
表1は、文部科学省の「国公私立大学の授業料等の推移」を基に、国立・公立・私立大学に掛かる1年間の授業料と入学金を表にしたものです。
表1
授業料 | 入学金 | 初年度合計 | |
---|---|---|---|
国立大学 | 53万5800円 | 28万2000円 | 81万7800円 |
公立大学 | 53万6191円 | 37万4371円 | 91万562円 |
私立大学 | 95万9205円 | 24万806円 | 120万11円 |
※文部科学省「国公私立大学の授業料等の推移」を基に筆者作成
初年度は、合計金額がもっとも安い国立大学でもおよそ82万円の費用が掛かります。このほかにも、教科書代や教材費などが掛かると考えられるでしょう。さらに一人暮らしや遠方からの交通費など、状況によってはこれ以上の出費が見込まれます。
大学に掛かる費用をおさえられる3つの制度
大学に掛かる費用をおさえられる制度は、複数あるようです。支給条件に該当するかを見るだけでなく、貸与なのか給付なのか、申請期間中かなどにも注目して、どの奨学金が利用できるか検討しましょう。
日本学生支援機構の家計急変採用「給付奨学金」
独立行政法人日本学生支援機構の奨学金は、大学生のおよそ3人に一人が利用しているといわれています。
その中でも、家計が急変した場合に利用できる制度が、家計急変採用の給付奨学金です。返還不要の奨学金で、入学前に家計が急変した場合は、進学後3ヶ月以内に申し込む必要があるとされています。
ほかにも、返還が必要な「緊急採用・応急採用」が利用できる可能性もあるため、気になる場合は詳細を確認してみるのもよいでしょう。