
▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
65歳で貯金300万円という状況
総務省の「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」によると、65歳以上で夫婦のみの無職世帯の実収入(月平均)は25万2818円、単身無職世帯は13万4116円となっています。
可処分所得(収入から税金や社会保険料などを差し引いた額)に関しては、夫婦のみ無職世帯が22万2462円、単身無職世帯が12万1469円です。
一方、支出は夫婦のみ無職世帯が25万6521 円、単身無職世帯が14万9286 円となっており、それぞれ月3万4059円、2万7817円の赤字という結果でした。
次に、ベンチャーサポートコンサルティング株式会社(東京都中央区)が実施した「老後資金に関する調査」(調査期間:2024年9月30日、有効回答数:1010人)によると、65歳までに貯蓄した金額は「500万円未満」が最多で31.3%です。
また、4割近くの人が年金で生活をカバーできているものの、「貯蓄額に不安を感じている」と回答しています。老後資金の使い道として、日常生活以外に医療費と旅行が多いということも分かりました。
このように、毎月3万円前後の赤字が発生する一方で、多くの人が500万円未満の貯蓄額となっています。上記の調査結果から考えた場合、貯蓄300万円は決して多くはないものの、極端に少ない金額ともいえないでしょう。