「部長」に昇進した夫、憧れだった「ベンツのゲレンデ」が欲しいと言いだしました。「年収1000万円」で「1800万円以上」する車を買うのは無謀じゃないですか…?
高額な車の購入で家計が傾く可能性を考えれば、たとえ長年の憧れであっても家族が首を縦に振り難いのは無理のない話です。本記事では部長に昇進したという旦那さんの希望がかなえられそうか、部長職の平均年収や車の購入価格の目安から解説します。

▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?

「部長職」の平均年収は「740万円~1320万円程度」

厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」より、企業規模に応じた部長職の平均年収を算出したものが表1です。なお元データには十円単位以下の記載がないため、本表は概算となっています。
 
表1

企業規模 きまって支給する現金給与額
(A)
年間賞与その他特別給与額
(B)
平均年収
(A×12+B)
10~99人 51万3500円 123万9400円 740万1400円
100~999人 63万4900円 211万5000円 973万3800円
1000人以上 81万400円 345万100円 1317万4900円
企業規模計
(10人以上)
63万6700円 214万6400円 978万6800円

出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」を基に筆者作成
 
部長職の平均年収はおおむね740万円から1320万円程度で分布しており、企業規模が大きくなるほど上昇傾向にあります。また10人以上の企業の総計では平均年収は約980万円となっており、企業全体を俯瞰(ふかん)しても、年収1000万円を達成する部長職はそれなりに在職しているとみてよいでしょう。
 

「課長」から「部長」に昇進すると「100万円~300万円程度」年収が高くなる可能性

参考までに、課長職の平均年収との差もみてみましょう。表1と同典拠のデータより、課長職の企業規模別平均年収を簡易にまとめたものが表2です。
 
表2

企業規模 課長職の平均年収
(表1と同一の方法により概算)
部長職との平均年収差
10~99人 633万6100円 106万5300円
100~999人 778万3900円 194万9900円
1000人以上 1025万7600円 291万7300円
企業規模計(10人以上) 824万3600円 154万3200円