女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「義実家・家族」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2021年5月23日 記事は取材時の状況)

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 世の中には、亡くなってから「クズ男だった」と判明する男性もいるようです。

 美保さん(仮名/27歳)の父親は長年単身赴任で、子どもの頃から年に3~4回会う程度の関係性だったとか。

「だから、私は大人になっても父がどういう人かなんて全然知らなかったんですよ。母も働いていたし、多趣味で自分の人生を気ままに謳歌しているタイプだったので、父があまり家に帰ってこないことに疑問を持ってなかったみたいです(笑)。今思えば、金銭的に不自由してなかったことも、気にならない要因だった気がしますね」

父と子
写真はイメージです(以下同じ)
 そんな父親が急死したという連絡があったのは、3年前の話。心筋梗塞による突然死だったそうですが、その連絡を寄越(よこ)してきたのは、父親と一緒に暮らしているという女性からでした。

◆父親の急死を伝えてきたのは、父の愛人だった

「ものすごくビックリしました。なんでも、家族団らんで鍋を囲んでいる時に発作を起こしたそうで……。救急車で病院に運ばれたのですが、そのまま死んでしまったとのことです」

 電話を受けた母親から聞いたところ、女性の声からは深い悲しみと申し訳なさみたいなものが感じられたとか。

「その女性って言ってみれば、愛人なり浮気相手なわけじゃないですか。でも、母いわく何だか言ってることが殊勝(しゅしょう)すぎるし、ちょっとうろたえている感じもあったから、とりあえず会って話をしましょうとなったみたいです」

母子
 葬儀のことなどもあるので、急ピッチで近所の喫茶店で初対面。そこに現れたのは、年齢的にはアラサーのごく普通の雰囲気の女性だったそうです。そして、その腕には2歳くらいの可愛らしい男の子が抱かれていました。同席していた美保さんは、その顔を見てその子が腹違いの弟であろうことを確信したとか。