「近距離運転ばかりしているから燃費悪くなったわ……」と愚痴をこぼす友人。実際のところ、燃料代はどれくらい高くなるのでしょうか?
普段から近距離運転が多く、「燃費が悪くなる」といわれた経験がある人もいるかもしれません。   実際に近距離運転を繰り返すと、エンジンの温度が上がらず燃料を多く消費する可能性があるようです。そこで今回は、燃費と走行距離の関係性や燃費をよくする方法を解説します。

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近距離運転は燃費が悪くなる可能性がある

一般社団法人日本自動車工業会の資料によると、近距離の運転は燃費が悪くなる可能性があるようです。これは「エンジンが冷たい状態で始動すると、エンジンの回転数が高くなり、より燃料を消費しやすくなる」といったことが理由だとされています。
 
ただし、エンジンをあたためた方がよいからといってアイドリングで温まるまで待つと、かえって燃料消費が大きくなってしまい、燃費が悪くなる可能性があります。
 
また、自動車メーカーのメンテナンスノートに書かれている「シビアコンディション」にも「近距離の繰り返し走行が多い」が含まれているようです。
 
シビアコンディションとは、車にとって厳しい使用状況のこと指すといわれています。それによると、部品やエンジンオイルなどの劣化が早まるおそれがあり、通常よりも早めの点検や部品交換を推奨しているようです。
 
なお、近距離の目安は8キロメートル以内の走行とされており、燃費だけではなく車や部品の消耗にも影響が出る可能性があります。
 

燃費が悪くなるとどれくらい燃料代が高くなる?

燃費が悪くなると、どれくらい燃料代に影響が出るのでしょうか。
 
燃料はレギュラーガソリンで、1リットルあたりの価格は184.1円(2025年3月5日現在)とします。また、燃費が1リットルあたり10キロメートルと8キロメートルのケースで、100キロメートル走行した場合の燃料代で比較します。
 
表1

燃費 燃料使用量 燃料代
10キロメートル 10リットル 1841円
8キロメートル 12.5リットル 2301.25円