新社会人、初任給が高いので一定額を貯蓄したいです。財形貯蓄以外にNISAやiDeCoもやるべきですか?
時間を味方につけることができる20代は、将来のライフイベントに向けて投資を始めるのに最適の時期です。   少額からコツコツ積立ができ、コストが安く、税優遇のある新NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)による積立投資がお勧めです。

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NISAとは

新NISAは日本国内に住んでいる18歳以上が利用できます。通常、株式や投資信託の売却益などには約20%の税金がかかりますが、新NISAで株式や投資信託を購入すると、配当金や値上がり益などの運用益に税金がかかりません。
 
口座開設期間(制度の期限、買付可能期間)は恒久、非課税保有期間は無期限です。これにより、投資期間を心配することなく、より長期的な視点にたって資産運用ができます。
 
新NISAにはつみたて投資枠と成長投資枠があります。つみたて投資枠で積立投資を続けながら、成長投資枠で個別銘柄に一括投資することも可能です。
 
つみたて投資枠では、長期の積立・分散投資に適していると金融庁が指定した投資信託を、成長投資枠では上場株式・投資信託を購入できます。ただし、年間投資額には上限があります。つみたて投資枠は120万円、成長投資枠240万円で生涯を通じての非課税保有限度額は1800万円(うち成長枠は1200万円)です。
 
なお、投資対象を売却した場合、翌年以降に売却した商品の取得金額(簿価)の分だけ非課税となる投資枠が復活、そして再利用が可能になります。
 
新NISA制度で投資を始めるには、証券会社や銀行などの金融機関でNISA口座を開設する必要があります。口座は1人につき1口座のみ開設可能です。金融機関の変更については、年単位で可能です。
 
金融機関によって手数料や取り扱い金融商品が異なります。どんな金融商品に投資したいのかよく検討したうえで口座を開設する前に決めておくといいでしょう。
 
初心者の方は「特定口座・源泉徴収あり」がお勧めです。特定口座にすると、投資商品の1年間の損益を金融機関が計算してくれ、年間取引報告書という書類にまとめてくれます。
 
さらに、源泉徴収口座を選ぶと、投資商品の損益が発生する都度、金融機関が損益計算を行い、所得税・住民税が源泉徴収され、源泉徴収された年間の税金は、金融機関が代わりに納付するので、確定申告をする必要がなく手続きが簡単です。
 

iDeCo(個人型確定拠出年金)とは