両親の死後「築45年」の実家の相続について、兄弟で悩んでいます。不動産会社に「3000万円で売れる」と言われましたが、費用や税金であまり残りませんよね…?
両親が亡くなると、古くて使わない実家をどうするか、相続時に遺族間で悩みのタネになることがあります。不動産は分割しにくかったり、維持管理のコストもかかったりするため、売却を検討することも多いのではないでしょうか。   しかし、売却しても費用や税金がかかるため、手元に残る金額は思ったより少なくなるかもしれません。本記事では、空き家になった築45年の実家の売却に伴う費用や税金について解説します。

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不動産を売却するときの費用は?

不動産を売却する際の費用で、まず必要なのが、不動産会社に売却の成功報酬として支払う仲介手数料です。法律で上限が定められており、売却した価格が400万円超なら「契約額の3%+ 6万円」に消費税を加えた金額になります。
 
従って、不動産会社の見込みどおり3000万円で売却できれば、仲介手数料の上限は3000万円×3%+6万円=96万円に消費税9万6000円を加え、105万6000円です。
 
この金額は不動産会社が請求できる上限であり、金額は交渉してもかまいません。しかし、上限で請求されることも多いため、これぐらいの金額は見込んでおいたほうがいいでしょう。
 
さらに、契約時には印紙税が必要で、ハウスクリーニングなどを実施して売却に備える場合もあります。また、引き渡す前には荷物を処分しなければなりませんので、それらの費用も見込んでおくといいでしょう。
 
ほかにも抵当権の抹消費用、境界が未確定の場合の測量費用などがかかるケースがありますが、一般的な売却の経費は売却額の4~6%程度とされています。
 
つまり3000万円の売却で120万~180万円程度です。物件によってかなり差が出ますので、実家の状況から費用を見積もっておくことが大切です。
 

不動産を売却すると、税金はどうなるのか?