貯金額が「1000万円」を超える人はどのくらいいる? 平均年収を紹介
「30代のうちに1000万円の貯金を作りたい」「同年代と比べて自分の貯蓄額は十分なのだろうか」「将来の生活のために、今からどのくらい貯めておくべきなのか」といった不安や疑問を抱えていませんか?   近年、若いうちからの資産形成の重要性が高まっています。今回は、30代の収入と貯蓄の実態をデータを基に解説します。

▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?

貯金額とその割合

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」の調査結果から、金融資産保有世帯の数字を基にまとめたのが表1です。なお、無回答の割合があるため、100%にはならない点はご留意ください。
 
表1

貯金額 割合
300万円未満 41.9%
300万~700万円未満 23.5%
700万~1000万円未満 6.6%
1000万円以上 22.3%

金融広報中央委員会「(参考)家計の金融行動に関する世論調査[総世帯]各種分類別データ(令和5年)『金融資産保有額(金融資産保有世帯)』」より筆者作成
 
40%ほどの人が、貯金は300万円未満と回答しており、700万円未満までの範囲で65%と過半数を大きく超えています。
 

年収別に見る金融資産保有の特徴

続いて、年齢別では区切られていませんが、表2で年収別の金融商品保有状況を見てみましょう。預貯金はどの年収層でも95%以上と高い保有率を示しています。一方で、株式や投資信託の保有率は年収によって大きく異なり、年収750万円以上では株式保有率が41.1%、投資信託が35.2%と、より積極的な投資姿勢が見られます。
 
続く表3の金融資産保有額を見ると、年収による格差が顕著です。年収750万円以上の層では平均金融資産保有額が2066万円で、約6割が1000万円以上の金融資産を持っています。一方で300万円未満の層では、平均金融資産保有額が1063万円、1000万円以上の保有者は34.6%となっています。
 
このように、年収が高くなるにつれて金融資産保有額も増加する傾向にあり、年収750万円を超えると、1000万円以上の金融資産を持つ割合が大きく上昇することが分かります。
 
表2

年収 預貯金 株式 投資信託
300万円未満 95.3% 21.8% 19.6%
300万~500万円 96.4% 31.3% 28.7%
500万~750万円 97.4% 34.8% 30.9%
750万~1000万円 97.0% 41.1% 35.2%