棟上げはどうしても行わなければならない、というものではないことから、やる・やらないの判断は施主に委ねられているといえるでしょう。
 

缶コーヒーでのお礼はOK?

こうした背景もあり、缶コーヒーでのお礼は間違いではないと考えられます。缶コーヒーは、手軽に用意できるため受け取る側も気軽に受け取れ、持ち運びやすく、現場で休憩中に飲めます。
 
さらに現代では、職人さんたちの働き方も多様化しており、お弁当よりも缶コーヒーなどの手軽な飲み物の方が喜ばれるかもしれません。
 
ただし、缶コーヒーでお礼を済ませる場合は、感謝の気持ちをしっかりと伝えることを忘れないようにしましょう。
 

棟上げのお礼の相場は?

棟上げを簡略化せずに行う場合、お礼の相場は地域や関係者の人数、品物によって異なりますが、以下の範囲内であることが多いでしょう。

●缶コーヒー:一人あたり100円~200円程度
●お弁当:一人あたり1000円~2000円程度
●お菓子:一人あたり300円~500円程度
●手土産:一人あたり1000円~2000円程度
●ご祝儀:棟梁には1万円~3万円程度、ほかの職人や関係者には5000円~1万円程度

金額はあくまで目安であり、地域や個人の状況に合わせて、適切な金額を決めるとよいでしょう。缶コーヒーはケース入りを買えば1本あたりの価格をおさえられます。
 

缶コーヒーを渡すことは失礼にはあたらないと考えられる。関係者には感謝の気持ちを伝えよう

棟上げのお礼は「お弁当でなければならない」というわけではありません。缶コーヒーでも、感謝の気持ちをしっかりと伝えれば、十分にお礼の気持ちを示せるでしょう。
 
大切なのは、形式にこだわりすぎず、相手の気持ちを尊重し感謝の気持ちを伝えることです。もし、年長者からお弁当を用意しなかったことについて驚かれた場合は、現代の状況や考え方を説明することで、理解を得られるのではないでしょうか。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー