看護師でシングルマザーをしています。年収650万円だと「ひとり親控除」の対象外になってしまいますか?
シングルマザーやシングルファーザーとして子育てしながら働いている方の負担を軽減するため、「ひとり親控除」という制度があります。この控除を利用すると、所得から一定額が控除され、税金の負担は軽くなります。しかし、ひとり親控除は誰でも利用できるわけではなく、いくつかの条件を満たさなければなりません。   この記事では、年収650万円のシングルマザーがひとり親控除の対象となるのか、また、控除が適用されない場合の税金対策について解説します。

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ひとり親控除の適用条件

ひとり親控除の適用を受けるためには、次の条件を満たす必要があります。
 
●婚姻していない、もしくは配偶者の生死が不明であること
 
事実婚の状態は控除の適用対象外となります。
 
●生計を一にする子どもがいること
 
ここでいう「子」とは、年間の総所得金額が48万円以下で、他の人(例えば祖父母)の扶養になっていない子を指します。
 
●合計所得金額が500万円以下であること
 
この合計所得金額は、給与収入から各種控除(給与所得控除など)を差し引いたあとの金額となります。
 

年収650万円の場合は対象外となる可能性がある

看護師として働くシングルマザーの年収(給与所得)が650万円の場合、ひとり親控除の対象外となる可能性があります。給与所得者では、課税対象となる合計所得金額は、以下のように定められています。

給与等の収入金額 給与所得控除額
162万5000円以下 55万円
162万円超180万円以下 収入金額×40%-10万円
180万円超360万円以下 収入金額×30%+8万円
360万円超660万円以下 収入金額×20%+44万円
660万円超850万円以下 収入金額×10%+110万円
850万円超 195万円(上限)