「親が要介護になった…」いくらかかる?知らないと困る介護のお金事情
筆者のもとには、「相続」のことが気になり「相続のことで(お金の)相談にのってほしい」という問い合わせが多いです。一方で、「介護」のことが気になり「介護のことで(お金の)相談にのってほしい」という問い合わせは意外と少ないという印象を受けます。   しかし、相続の前には必ずといっていいほど「介護」が存在します。介護が必要になってからお金のことを考えると、間に合わないこともあります。今回は「介護」にまつわるお金についてお伝えします。

▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?

親が介護になった

アラフィフ世代が集まると、よくでる話題が「親が介護になった」ということです。「介護になった」とは、どういう状態でしょうか。
 
こういったときの「介護になった」という意味は、多くが「要介護度の認定を受けた」という意味です。要介護度とは、介護保険制度を利用するためにどの程度の状態であるかを指標で表したものです。
 
その指標は以下の通りで、順番に介護の必要性が高くなっています。
 

●要支援1
●要支援2
●要介護1
●要介護2
●要介護3
●要介護4
●要介護5

 
要支援状態とは、身体上もしくは精神上の障害があるために、入浴、排せつ、食事等の日常生活における基本的な動作の全部もしくは一部について、継続して常時介護を要する状態の軽減もしくは悪化の防止に支援を要すると見込まれ、または身体上もしくは精神上の障害があるために継続して日常生活を営むのに支障があると見込まれる状態で、その程度により2段階の区分が設けられています。
 
一方、要介護状態とは、身体上または精神上の障害があるために、入浴、排せつ、食事等の日常生活における基本的な動作の全部または一部について、継続して常時介護を要すると見込まれる状態で、その程度により5段階の区分が設けられています(※1)。
 
介護保険制度は、この要介護度の認定を受けないと、受けられない制度となっています。受けたい人は、まずはお住まいの地域包括支援センターに問い合わせる必要があります。
 

介護保険制度によるサービスを使ったらお金はいらないのか?