昨年「月2万円」のベースアップで「年収520万円」に!→でも税金の天引きが“月5000円”も増えてビックリ! ベアって意味ないんでしょうか? 引かれる税金のしくみを解説
今年も春闘の時期となりました。物価上昇に伴い、国も賃上げを強くすすめている昨今です。企業によっては数万円単位でのベースアップが実施されているところもあるようです。単純に「うらやましい」と思うところですが、年収が上がれば当然についてくる問題といえば税金ですね。   本記事では、年収500万円のベア2万円に対する税金を計算します。

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そもそもベースアップって何?

ベースアップとは、それぞれの会社が規定している賃金表の改定により、賃金水準を引き上げることをいい、略して「ベア」と呼ばれることもあります。賃金表に記載されている金額を上げるということは、該当する社員の給与が一律に底上げされるということになるので、ベースがアップするという意味で付けられています。
 

ベア2万円に対する税金

それではベア2万円に対して税金がいくら増えるのかを計算してみましょう。ベアは1月に行われ、年収が24万円増えたと仮定します。
 
【所得税】
24万円×10%(※)=2万4000円
※所得税率は年収に応じて上がる累進課税となっています。10%は課税所得が195万円から329万9000円までの人に適用され、年収500万円~600万円の人はこの税率に該当する場合が多いです。
 
【住民税】
24万円×10%(※)=2万4000円
※住民税率は年収にかかわらず一律10%です。
 
ベア24万円に対して、税金は年間で4万8000円増えていることが分かりました。月々の給与天引き額を単純に12ヶ月で割ると4000円となります。
 
ただ、確定額が天引きされる住民税とは違い、源泉所得税はその年の概算となるので、もう少し多い可能性はありますが、それでも5000円程度でしょう。2万円のベースアップに対し、税引き後の手取りは1万5000円程のようです。
 

ベアってどのくらい行われているの?