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プロパンガスと都市ガスの違い
プロパンガス(LPガス)と都市ガスは、主成分や供給方法が異なります。プロパンガスは、プロパンやブタンが主成分です。それらのガスを液化してボンベに詰めて各家庭に配送されています。一方、都市ガスはメタンを主成分とし、気体のまま地下の配管を通じて各家庭に供給されています。
つまり、プロパンガスはボンベに詰めて運べる所ならどこでも利用できますが、都市ガスは配管が整備された地域でのみ使用可能ということです。また、プロパンガスは昔から自由料金でしたが、都市ガスは公共料金であり、規制料金だったという点で歴史が異なります。現在は一部地域を除き、どちらも自由料金です。
その名残もあり、プロパンガスは業者が自由に値段を設定しているため、都市ガスと比較して高くなりがちです。業者を決める際は複数と比較・検討しましょう。
料金の決め方が違う
プロパンガスと都市ガスの料金システムは異なります。プロパンガスは「輸入原価連動方式」であるのに対し、都市ガスは「総括原価方式」です。それぞれについてみていきましょう。
プロパンガスは、サウジアラビアの国営石油会社であるサウジアラムコが、毎月決定して通告してくるガス料金の指標であるCP(Contract Price)と、米国産ガス料金の指標であるMB(Mont Belvieu)を掛け合わせて計算しています。
算出された数字が原価になり、固定費(利益と販売管理費)を加えて販売価格が決まります。料金体系は表1の通りです。
表1