年金の受給前に亡くなってしまった場合、支給されるはずだった年金はどこにいくの?
年金の受給前に受給対象者がなくなってしまった場合、支給されるはずだった年金はどこに行くのか、疑問に思う方もいるのではないでしょうか?   本記事では、年金受給前に死亡した場合の未支給年金の扱いを解説します。また、遺族が受け取れる条件や手続きについても紹介します。

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年金受給前に死亡した場合の未支給年金とは

年金は、受給資格を満たした人が生存している間に支給される制度です。仮に、年金の受給権を持った人が受給開始前に亡くなった場合、「未支給年金」という取り扱いになります。未支給年金とは、本来であれば受給者本人に支払われるはずだった年金で、遺族が請求することによって受け取ることができる仕組みになっています。
 
未支給年金は、亡くなった本人の口座には振り込まれないため、注意が必要です。遺族が請求手続きを行うことで、未払い分の年金を受け取ることができます。受け取れるのは死亡した月までの分となり、それ以降の年金は支給されません。
 

遺族が未支給年金を受け取る条件

未支給年金を受け取るには、一定の条件を満たした遺族でなければなりません。
 
未支給年金を受け取るためには、死亡した人と生計を同じくしていた親族であることが原則です。別居していた場合でも、仕送りを受けるなどして生計を共にしていた場合は対象になる可能性があります。
 
未支給年金を請求できる遺族には、以下の順位が設定されています。
 

1位:配偶者(夫または妻)
2位:子(実子・養子含む)
3位:父母
4位:孫
5位:祖父母
6位:兄弟姉妹

 
上位の親族がいる場合、下位の親族は未支給年金を請求することはできません。例えば、死亡時に配偶者がいる場合は、子や親は請求できないため、注意が必要です。
 
また、未支給年金の請求は、死亡の翌日から5年以内に行わなければなりません。期限を過ぎると受け取る権利が消滅してしまうため、速やかに手続きを行いましょう。
 

未支給年金を遺族が受け取るための手続き