32歳で奨学金が残り「250万円」です。婚約者に伝えていませんが、「借金」でないなら問題ない? 隠すべきではない理由を解説
奨学金返済中の人が婚約することになったとき、「奨学金は借金ではないから、婚約者に伝えなくても大丈夫」と考える人がいるかもしれませんが、本当にそうでしょうか?   貸与型の奨学金は、ほかの借金と同じ性質を持っています。隠していることで将来の結婚生活に影響が出るかもしれません。   本記事では、奨学金が借金だといえる理由と、伝えずに結婚した場合のリスクについて解説します。

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奨学金は借金であることに変わりはない

奨学金は「借金ではない」と考える人もいますが、実質的には借金と同じです。確かに日本学生支援機構の奨学金には、1ヶ月分の支払いを最大4分の1まで減らす「減額返還制度」や、一時的に返還期間を猶予してもらえる「返還期間猶予制度」があり、一般的な借金よりも優しい一面を持っています。
 
しかし、これらの制度は支払いを先送りするだけであり、元本が免除されるわけではありません。
 
奨学金であっても、返済が滞れば裁判を起こされ、財産の差押えが行われる可能性があります。また、3ヶ月以上の滞納で個人信用情報機関に登録されるため、クレジットカードや住宅ローン、カーローンの審査にも影響を及ぼしかねません。さらに、住宅ローンやカーローンなどほかの借金の申込時には奨学金残高の申告が必要です。
 
このように、奨学金は一般的な借金と変わらない側面を持っています。結婚後の生活に影響を与える可能性がある以上、婚約者にきちんと伝えることが大切です。
 

奨学金の返済を隠したまま結婚すると起こるトラブル

奨学金の返済を隠したまま結婚すると、どんなトラブルが起こるのでしょうか? 具体的には以下の3つが考えられます。
 

あとから知られたときに信頼が揺らぐ

結婚後に奨学金返済の存在が発覚すると、「なぜ言ってくれなかったのか」と不信感を抱かれるかもしれません。奨学金の有無よりも、「隠していた」という事実そのものが問題視されてしまいます。
 
信頼は一度揺らぐとなかなか取り戻せないものです。結婚後に信頼を損なわないためにも、奨学金のことを正直に話し、納得してもらった上で結婚生活を始めましょう。
 

住宅ローンやカーローンの借入に影響が出る