両親も高齢になり継ぐ予定のない「実家」の扱いに迷っています。「リバースモーゲージ」と「リースバック」どちらがおすすめでしょうか?
近年は、空き家が社会問題としてニュースなどに多く取り上げられることが増えました。一人暮らしをしている方の中には、実家に年配の親が住んでいるものの、その家を継ぐ予定はない、という人もいるでしょう。   そういった自宅を活用する方法として「リバースモーゲージ」や「リースバック」があります。これらの方法で自宅を活用すれば、老後資金や介護資金に充てることもできるでしょう。

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「リバースモーゲージ」と「リースバック」の違い

「リバースモーゲージ」や「リースバック」は、両方とも自宅を活用できる方法ですが、それぞれ異なる特徴があります。
 
大きな違いとして、「リバースモーゲージ」は「お金を借りている」状態で、「リースバック」は「自宅を借りている」状態といえるでしょう。また、取り扱っている金融機関や事業者によっても、利用できる内容や条件が異なるため注意が必要です。
 

「リバースモーゲージ」とは

自宅に住みながら、自宅を担保にしてお金を借りる仕組みが「リバースモーゲージ」です。銀行や信用金庫といった金融機関が提供するローン商品であり、福祉サービスの一環として扱っている自治体もあります。
 
融資タイプは主に、まとまった金額を一括で借りられる「一括融資型」、定額の融資を定期的に受けられる「年金型」、決まった範囲の金額でその都度利用できる「自由融資型」の3つです。「リバースモーゲージ」は、利用条件として対象者や年齢、対象物件などが細かく定められています。
 

「リースバック」とは

リースバックの事業者に自宅を売却して売却金を受け取り、その事業者に家賃を支払って自宅(元の家)に住む仕組みが「リースバック」です。
 
自宅の名義は事業者に移りますが、固定資産税や管理費、火災保険料などは家賃に含まれるため、支払いは不要になります。「リースバック」で自宅を売却して得た売却金は、一時金で受け取れるうえ、使用用途も自由です。
 
利用条件や対象物件は事業者によってさまざまで、利用者の年齢に制限はありませんが、首都圏など物件のエリアを限定している事業者もあります。
 

「リバースモーゲージ」と「リースバック」のメリット・注意点