子どもの進学費用が「200万円」足りない!?「奨学金」で子どもに借金させるより、親が「教育ローン」を借りるべき? 特徴やメリット・デメリットを比較
子どもの大学進学には、学費以外にもさまざまな費用がかかります。受験費用や通学費用、一人暮らしの準備費用など多くの資金が必要です。もし資金が足りない場合、奨学金と教育ローンのどちらを利用すべきでしょうか。   本記事では、奨学金と教育ローンの特徴やメリット・デメリットを比較し、どちらが適しているかを解説します。

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奨学金と教育ローンの違いとは

奨学金も教育ローンも、子どもの進学費用などの教育費に充てるための借入です。まずは、奨学金と教育ローンの違いについて見ていきましょう。
 

奨学金の特徴

奨学金の特徴は、次の通りです。
 

・返済者:学生本人
・金利:第一種は無利息、第二種は年利1%前後(変動あり)
・返済開始時期:卒業後6ヶ月後から
・利用条件:学力や家計基準を満たす必要がある

 
奨学金は、学生本人が借り入れ、卒業後に返済する制度です。日本学生支援機構(JASSO)の奨学金が代表的で、無利子の「第一種奨学金」と有利子の「第二種奨学金」があります。在学中は返済が免除され、卒業の約半年後から返済を開始します。
 
また、毎月決まった金額が学生名義の口座に振り込まれる仕組みで、学費や生活費の補填として活用しやすいのが特徴です。給付型奨学金もありますが、世帯収入などの要件が厳しく、貸与型よりも利用できる対象が限られます。
 

教育ローンの特徴

続いて、教育ローンの特徴について確認していきます。
 

・返済者:保護者
・金利:国の教育ローンは固定金利で年2.65%(2025年1月6日時点)、銀行の教育ローンは約2.0%~5.0%
・返済開始時期:借入翌月からだが、在学中は利息のみ返済も可能な場合が多い
・利用条件:所得制限や審査がある

 
教育ローンは、保護者が金融機関から借り入れ、在学中から返済を開始するものです。日本政策金融公庫の「国の教育ローン」が広く利用されていますが、各金融機関でもさまざまな教育ローンを提供しています。
 
契約時に保護者の口座にまとまった金額が振り込まれるため、入学費用や学費を一括で支払いたい場合に適しています。ただし、奨学金と異なり、借入の際には一定の審査があり、金利も金融機関によって異なるため、条件をよく比較することが大切です。
 

奨学金と教育ローンのメリットとデメリット