
▼勤続20年でも年収は「280万円」貯蓄も「30万円」しかないのは少なすぎ!? 転職したほうが良いの?
会社の規模によって平均年収はどれくらい変わる?
国税庁長官官房企画課の「令和5年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-」によると、事業所規模ごとの平均年収は以下の通りです。
●10人未満:382万1000円(男:475万5000円/女:271万6000円)
●10人以上:420万9000円(男:518万4000円/女:292万6000円)
●100人以上:446万5000円(男:536万円/女:326万3000円)
●500人以上:494万2000円(男:602万円/女:348万3000円)
●1000人以上:526万7000円(男:654万1000円/女:349万2000円)
●5000人以上:520万8000円(男:674万9000円/女:316万3000円)
上記結果から、事業所規模によって平均年収には差が出ることが分かります。例えば10人未満の会社と5000人以上の会社では、平均年収に138万7000円の差があります。男性の平均年収で比較すると、その差は199万4000円です。
400万円から700万円へ! 年収を上げるなら転職する方がいい?
会社の規模によって平均年収に約200万円の差があることから、年収を大幅に上げるには転職する方がいいと考える人もいるでしょう。平均年収は、会社の規模だけでなく年齢によっても差が出ます。
例えば男性の平均年収で見てみると、事業所規模が500人以上の場合、50代の平均年収は742万5000円~774万6000円です。1000人以上の会社では、40代になると700万円を超えて、55歳~59歳の839万4000円でピークを迎えます。
同調査を基に考えると、将来的に年収700万円を目指すのであれば、事業所規模が500人以上の会社に転職するといいといえるでしょう。
ただし、転職によって必ずしも年収が上がるわけではない点に注意が必要です。成果主義の会社では、個人の成績次第で平均年収にも達しない可能性があります。「残業が多くて体が持たない」「カルチャーが合わなくてストレスになる」などの理由で、またすぐに転職をしてしまうケースも考えられます。
「規模の大きな会社だから」と安易に転職を決断するのではなく、会社の業績を始め労働条件、福利厚生、昇給のルールなども確認したうえで、慎重に検討することは大切です。転職を急ぐのではなく、まずは情報収集から始めるのもいいでしょう。