新電力会社と従来の電力会社では「費用差」はどのくらい?料金以外に「違い」はある?
一人暮らしを始めるとき、新電力会社を勧められることがあるようですが、実際にどれくらい安くなるのか気になる人もいるでしょう。   そこで今回は、従来の電力会社と新電力会社の料金を比較し、新電力会社はどれくらい安いのか、どのようなメリットがあるのかを解説します。

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従来の電力会社と新電力会社の料金を比較

従来の電力会社と新電力会社の電気料金は、表1の通りです。電気料金は、従来の電力会社として東京電力の「従量電灯B」、新電力会社は2社の価格を基に比較します。
 
表1

電気料金 東京電力 A社 B社
基本料金
(1契約)
10アンペア 311円75銭 311円74銭 0円
15アンペア 467円63銭 467円61銭
20アンペア 623円50銭 623円48銭
電力量料金
(1キロワットアワーあたり)
120キロワットアワーまで 29円80銭 29円70銭 36円85銭
(従量料金)
120キロワットアワー超〜
300キロワットアワーまで
36円40銭 35円69銭
300キロワットアワー超 40円49銭 39円50銭

※筆者作成
 
基本的に電気料金は、表1に記載の基本料金と電力量料金、それに加えて「再生可能エネルギー発電促進賦課金」の3つの合計で計算されます。
 
再生可能エネルギー発電促進賦課金とは、再生可能エネルギーの買取費用の一部をその電気を使用する契約者で負担する仕組みにおいて発生する費用です。
 
該当する年の電力会社の買取費用に基づいた交付金の見込額や電力会社の想定供給電力量を基に国が定めて金額が決まります。東京電力では、2024年5月分から2025年4月分までは1キロワットアワーあたり3.49円となっています。
 
また、電力量料金は、燃料価格の変動に合わせて燃料費調整額を足したり引いたりする場合もあるようです。
 
このように、電力料金は料金表を見ただけでは比較が難しいですが、東京電力とA社では各項目でA社の方が安くなっています。また、B社は電力量料金が使った量に関係なく一律です。そのため、他社と比べると単価が高い印象を受けますが、基本料金が0円に設定されています。
 
20アンペアの契約で電力量を200キロワットアワー使用したと仮定し、それぞれの料金を比較しましょう。なお、再生可能エネルギー発電促進賦課金や燃料費調整額を省いた状態で計算します。