初期投資が少なく、リスクを抑えながらスタートできます。
純金積立のデメリット
一方で、以下のデメリットも考慮する必要があります。
1. 利息や配当がない
金は現物資産ですから、株式や債券のように配当や利息などがありません。運用益は、価格の上昇による値上がり益だけに限られます。
2. 価格変動リスク
金価格は国際情勢や為替の影響を受けるため、短期的には大きく上下する可能性があります。
3. 保管や管理コスト
通常金を現物として引き出す場合、保管コストがかかる場合があります。また、積立時にも購入手数料や売却手数料が発生します。
4. 長期でのリターンは低め
金は価値を保つ資産である一方、株式や投資信託と比べると、長期的なリターンは低い傾向にあるといえるでしょう。
資産運用としてお勧めする純金積立手順
<信頼できる事業者で少額から始める>
信頼できる企業が提供する、月1000~5000円など、自分が無理なく続けられる範囲で始めていく積立プランが安心です。
<運用目的を明確にする>
純金積立を、資産全体の5~10%程度の割合で位置づけ、定期的全体のポートフォリオを見直すことが大切です。
<長期保有を基本とする>
短期的な利益、イチかバチかの大きな利益を追求するよりは、インフレ対策や価値の安定を重視して運用しましょう。
まとめ
純金積立は、AさんのようにすでにNISAや企業型DCで運用を進めている方にとって、分散投資の一環として適した選択肢になり得ます。始める前には、金の特性やリスクを理解し、全体の資産運用計画に組み込むことが大切です。
出典
金融広報中央委員会 知るぽると そのほかの金融商品など 金
執筆者:柴沼直美
CFP(R)認定者
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