伯父から「生活保護」扶養照会の連絡が! 援助が「月1万円」くらいしかできないなら断るべき? 支援は「電話」や「メール」だけでも大丈夫なの?
ある日突然、生活保護の扶養照会が届きました。どうやら伯父が生活保護を申請したようです。援助したい気持ちはあるものの、できても月1万円ほど。このような場合、援助を断ったほうがよいのでしょうか。   本記事では、扶養照会の概要、援助をしたら生活保護は受けられなくなるのか、援助できないときやしたくないときはどうすればよいのかなどを解説します。

▼「生活保護」の受給要件とは? 親族への扶養照会は必須なの?

扶養照会とは

扶養照会とは、生活保護が申請された際に、担当者から申請者の配偶者や三親等内の親族などに、経済的援助や精神的援助が可能か確認することです。三親等内の親族とは、親や子、祖父母や孫、おじ・おば、おい・めいです。
 
ただし、これらの配偶者や親族に必ず照会がおこなわれるわけではありません。例えば、以下の場合などでは「扶養が期待できない」と判断され、照会がおこなわれないことがあります。

●DV被害にあっている
●10年程度音信不通
●借金を重ねている、相続での対立などで関係が悪い
●未成年や70歳以上の高齢者
●長期入院患者

ただし、実際にどこまで照会するのかは、申請先自治体の判断によるところが大きいようです。
 

経済的援助をすると生活保護は受けられなくなる?

月に1万円ほどなら援助が可能だった場合は、生活保護が受けられなくなるのでしょうか?
そのようなことはありません。月1万円での生活は不可能であるため、生活保護は受給可能です。
 
ただし、援助の分が生活保護費から減額されます。例えば、東京で高齢者単身世帯の生活扶助基準額は7万7980円ですが、月に1万円援助があるのなら、受給される金額は1万円減額された6万7980円です。
 

援助が難しいときはどのように回答すべき?

自分の生活に精いっぱいで、援助が無理なときにはどうしたらよいのでしょうか。経済的援助が無理でも、精神的援助が可能であれば支援してあげるのがよいでしょう。
 
精神的援助には、定期的な訪問や電話・メールなどでの連絡などが該当します。この程度の支援であればそれほど負担にもならないため、生活保護申請者との関係が悪くなければ、十分可能ではないでしょうか。
 

援助したくないときはどのように回答すべき?