年金を「月10万円」ほど受給中。友人は自分と同じような年収なのに「15万円」もらっているそうです。なぜこんなに違うのでしょうか?
会社員の場合、老後に受け取る年金の金額は現役時代の収入などが多いほど高くなります。   そのような中、同年代の友人が自分と定年前の年収が同じくらいだったのに、年金の金額が高い場合、「なぜ自分よりもこんなに多くもらっているの? 」と疑問を感じても無理はないかもしれません。   本記事では、年金受給額の決まり方や、友人と受給額に差がある理由について解説します。

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年金制度は二階建て

日本の年金制度は二階建てであり、会社員などは「国民年金」と「厚生年金」に加入し、老後は老齢基礎年金と老齢厚生年金を受け取れます。
 
老齢基礎年金の金額は、受給資格期間などの「要件を満たしているかどうか」で決まり、2024年度の満額は年間で81万6000円です。
 

老齢厚生年金の決まり方

老齢厚生年金は「報酬比例部分」「経過的加算」「加給年金額」の合算ですが、今回は大半を占める「報酬比例部分」について見ていきます。
 
「報酬比例部分」で受け取れる年間の金額は次の計算式で求められます。
・報酬比例部分=平均標準報酬額×5.481/1000×2003年4月以降の厚生年金加入月数
 
「平均標準報酬額」とは、大まかに言うと現役時代の給与の平均額です。そのため、老齢厚生年金は現役時代が「長く」「高収入」であるほど、基本的には高くなると言えます。
 

友人と受給額の差が生じる理由

定年前の年収が同じであっても、年金受給額に差が生じることは十分考えられます。理由をいくつか見ていきましょう。
 

平均年収の違い

定年直前の年収が同じでも、若年期の収入が異なると、生涯平均年収に差が生じます。例えば、友人が若い頃から高収入であった場合、平均標準報酬額が高くなり、結果として老齢厚生年金の受給額が増加することもあるでしょう。
 

加入期間の違い