旅行中にアパートの「契約駐車場」を友人に貸したら、管理人に注意された! 毎月「駐車場使用料」は支払っているのに、どうしてダメなの? 又貸しの注意点を解説
マンションやアパートに居住しながら車を所持する場合、契約駐車場を利用することがほとんどではないでしょうか。また戸建てでも駐車スペースがない場合や、駐車場のない職場へ車通勤している場合などで駐車場を借りているという人もいるでしょう。   しかし、契約者は24時間常に契約駐車場に車を停めているわけではありません。旅行などで駐車場を利用していないときや家族が車で外出している時間の来客時に「駐車場を貸してほしい」と言われるとつい気軽に許可してしまう人もいるのではないでしょうか。   本記事では、契約している駐車場を第三者に貸すこと、いわゆる「又貸し」がなぜいけないのか、又貸しで想定されるトラブルについて解説します。

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又貸しは民法違反になる可能性がある

地主や管理人などに許可を取ることなく契約している駐車場を第三者に貸すことは又貸しと呼ばれる行為です。又貸しは、民法612条「賃借権の譲渡及び転貸の制限」違反となる可能性があります。
 
民法612条は賃貸人の許可なく賃借権を譲り渡し、または転貸することはできないという内容です。刑法ではなく民法のため違反しても逮捕されたり罰金が科されたりすることはありませんが、相手は損害賠償の請求や契約の解除をすることができます。
 

契約者人以外が駐車場を利用することで起きるトラブル

駐車場を借りる際、車種やナンバーを申告する場合があります。これは、地主や管理人など駐車場を貸す側がスペースに適した車なのかどうか、契約している車と実際に利用している車が同一なのか判断できるようにするためです。
 
契約者以外が駐車場を利用することでトラブルが起きる可能性が想定されます。契約者以外の車が駐車場を又貸しで利用し、扉を開ける際の「ドアパンチ」などで周囲の車を傷つけてしまった場合、被害者への連絡が複雑になってしまい対応が遅れることがあります。
 
又貸ししている駐車場がマンションやアパートなど共同住宅の駐車場である場合は近隣住民との信頼関係も損なわれてしまいます。住民以外の人が敷地内に出入りすることを嫌がる人もいるでしょう。
 

来客用駐車場を借りることも検討してみて