月3万円の積立は可能ですが、適切な金額を決めるために、まずは現在の収入と支出を把握し、毎月どれくらいの金額を積立に回せるのかを明確にしましょう。
また、目標額や目標時期は人それぞれ異なるため、どのような目的で資産形成を行いたいのかを具体的にすることが重要です。目標額から積立金額を逆算して決めることもできます。
一方、投資にはリスクがともなうため、自分がどの程度のリスクを許容できるのかをよく考え、それに合った投資商品を選ぶことが大切です。リスクが心配な場合には、NISA以外への投資、または定期預金など資産の分散もおすすめです。
万が一の事態に備えて、生活費の3ヶ月分程度を生活防衛資金として確保しておくことで、安心して積立を続けられます。これらを総合的に判断し、無理のない範囲で積立額を設定してみましょう。
長期的な視点を持つことの重要性
NISAは長期的な資産形成を目的とした制度です。短期的な市場の変動に振り回されず、長期的な視点での運用が求められます。
例えば、純資産総額の上位50ファンドである「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の1月18日時点のリターン率(20.78%)とリスク率(22.41%)をもとに、月3万円を10年間積み立てた場合のシミュレーションは表1のとおりです。
表1
想定期間 | 投資元本 | 想定リターン | 利益額 |
---|---|---|---|
1年後 | 36万円 | 39万1914円 | 3万1914円 |
3年後 | 108万円 | 142万6568円 | 34万6568円 |
5年後 | 180万円 | 291万6469円 | 111万6469円 |
7年後 | 252万円 | 506万1927円 | 254万1927円 |
10年後 | 360万円 | 1017万3578円 | 657万3578円 |
出典:三菱UFJアセットマネジメント株式会社「つみたて投資シミュレーション」より筆者作成
少額でも長期間続けることで、複利効果を利用した大きな資産形成が期待できます。