スーパーやコンビニで見かける「ユニセフの募金箱」。募金は具体的に「どう使われている」のでしょうか?
スーパーやコンビニエンスストアで会計するときによく見かけるのが、ユニセフの募金箱です。余ったおつりを寄付しようかと考えながらも、実際のところ何に使われるのか、つい疑問に思うこともあるかもしれません。   ユニセフに寄付したお金は、一体何に使われているのでしょうか。今回は、ユニセフ募金の行き先を詳しく解説します。

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ユニセフとはどんな団体?

ユニセフ(UNICEF)は国際連合の子ども支援プロジェクトの1つで、世界最大のワクチン提供者であり、世界最大の人道支援物資倉庫を運営する団体とされています。
 
1946年に、第二次世界大戦後の被災地における、子どもたちの緊急支援を目的に設立されました。すべての子どもたちの命と権利を守るために、ユニセフでは約190の国や地域で寄付による支援活動を展開しているのです。
 

ユニセフの募金は何に使われているのか

ユニセフの募金は、支援が届きにくい地域から優先的に使われているようです。具体的には、保健、HIV(エイズ)、水と衛生、栄養、緊急支援・人道支援と幅広い分野にわたり活用されています。
 
ユニセフの調査によると、5歳未満で死亡する子どもの数(2022年時点)は、未開発の国を中心に年間で490万人です。
 
5歳未満の子どもの主な死亡原因を、以下の表1にまとめました。
 
表1

主な原因 割合
早産 18%
肺炎 14%
出生時仮死
分娩損傷
12%
マラリア 9%
下痢 9%
先天的な理由 8%
けが 5%
敗血症 3%
結核 3%
はしか 2%
髄膜炎/脳炎 2%
HIV/エイズ 1%
破傷風 0.2%
その他 14%

※日本ユニセフ協会「ユニセフの主な活動分野|保健」を基に筆者作成
 
5歳未満児の死亡の原因は、早産や出産時の合併症、肺炎やマラリアであり、安全な水とワクチンがあれば、その多くが防ぐことができると考えられているようです。ユニセフは、ワクチンや安全な水・衛生環境を提供するなどして総合的な支援に努めています。
 
すべての子どもたちが、公平に十分な支援を受け、希望ある暮らしへと導くことがユニセフのゴールです。そうしたユニセフの活動は、「SDGs17」の目標とも密接につながっています。
 

ユニセフ募金の支援例