息子の家で年金暮らしする場合、生活費をどのくらい渡したらいい?
物価高が社会問題となるなか、年金だけでは生活が苦しいと感じている方も少なくありません。住居費や固定費などを節約するために、子どもと同居したいと考えている方もいるでしょう。   本記事では、年金暮らしをしている人が子どもの世帯と同居する場合に、どの程度の生活費を渡すべきかを詳しく解説します。

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一人暮らしをする高齢者は年々増加

内閣府が公表した「令和6年版 高齢社会白書」によると、2023年(令和5年)10月1日時点の65歳以上人口は3623万人で、日本の総人口の29.1%を占めています。
 
2025年は、団塊の世代が75歳以上となる「2025年問題」が話題となっており、2065年には日本の人口のおよそ4割が高齢者となると予想されています。
 
また同調査によると、65歳以上で一人暮らしをする人は男女共に年々増加傾向にあり、2020年(令和2年)には男性15.0%、女性22.1%であった数値が、2050年には男性26.1%、女性29.3%となる見込みです。
 
一人暮らしの高齢者が増加傾向にある一方で、子どもをはじめとする親族と同居する高齢者も増えています。同居する理由としては、認知症やけが、病気など、健康面の不安に加え、配偶者の他界、家事や育児のサポートなどが挙げられます。
 
なかには、遺族年金や厚生年金、国民年金だけでは生活できないなど、生活費に対する不安から同居に至るケースも少なくありません。
 

国民年金・厚生年金の受取金額

厚生労働省が公表した「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金の受取金額は、月額平均で男性が5万9965円、女性が5万5777円、厚生年金の受取金額は、月額平均で男性が16万6606円、女性が10万7200円です。
 
配偶者や子どもの有無、加算されるケースや加入期間によって給付額は異なるため、受取金額にはかなりの個人差があります。
 

月々の生活費の平均