今年、夫の定年退職金で「1500万円」もらえます。住宅ローンが「500万円」残っているので“一括返済”に回すべきですか?
定年退職時にまとまった退職金がもらえれば、住宅ローンの支払いに充てられると考える方もいるでしょう。例えば退職金が1500万円の場合、住宅ローンの残り500万円を一括返済したとしても、残った退職金を老後資金として残せます。とはいえ、退職金で住宅ローンを一括返済した方がよいとは、一概にいえない場合もあるようです。   そこで今回は、退職金で住宅ローンを一括返済するメリット・デメリットをまとめました。退職金は、定年後も長く続く老後生活の重要な資金源ですから、使い道を検討する際の参考にしてください。

▼住宅ローンは「繰上げ返済」すべき? メリットについて解説

住宅ローンの残りを退職金で返済する方法

定年退職後は、現役時代よりも収入が低下する傾向にあるため、住宅ローンの残りがあれば、退職金で返済することを検討する方もいます。退職金の金額や住宅ローンがいくら残っているかにもよりますが、一括返済または繰り上げ返済を選択できるでしょう。
 
一括返済は、住宅ローンの残りをすべて支払い、完済まで行うことです。完済事務作業が完了すると、抵当権や根抵当権の抹消手続きに必要な書類が送られてきます。
 
これらは住宅ローンの担保として設定されているもので、担保を解除するために法務局に登記申請する必要があります。契約者が自分で行う手続きですが、司法書士など専門家に依頼することも可能です。
 
退職金を使って、住宅ローン残債の一部を繰り上げ返済する方法もあります。繰り上げ返済には、毎月の返済額を変更せずに住宅ローンの返済期間を短くする「期間短縮型」と、返済期間はそのままで毎月の返済額を軽減する「返済額軽減型」があります。
 

退職金で住宅ローンを一括返済するメリット

退職金が1500万円で、住宅ローンの残債が500万円であれば、一括返済することを検討できるでしょう。一括返済には以下のようなメリットがあります。