今春高校生になる娘がいるのですが、制服や教科書代などの費用が足りないかもしれません。なにか対策はありますか?
離婚して5年がたったシングルマザーのAさん。今春高校生になる娘がいて、入学品や教科書代などの費用が足りず、困ってご相談に訪れました。シングルマザーへの教育費支援にどのようなものがあるのか、FPがアドバイスします。

▼私立高校の「実質無償化」は年収いくらで対象になる? 支給金額とあわせて解説

4通りの支援制度のうちすぐに申請できるものから問い合わせ

利用できる支援制度を整理していきましょう。4つほどありますが、そのうち、申請しやすいものから問い合わせていきましょう。
 

高等学校等就学支援金制度(国の支援制度)

まず挙げられる制度として『高等学校等就学支援金制度』があります。これは国が実施していて、公立・私立を問わず、授業料の一部または全額が支給されます。
 
Aさんの世帯の所得状況によりますが、多くのシングルマザーの方が対象になります。特に、住民税非課税世帯の場合、私立高校の授業料もほぼ無料になることが多いです。所得制限があります。
 
申請は、「入学後」に「学校を通じて」の手続きが必要です。こちらは授業料の支援で、学校形態(全日制なのか夜間なのかなど)によって異なります。入学準備費用には直接充てられませんが、今後の負担を軽くするために申請されてはいかがでしょうか。
 

入学準備金の支援(市区町村の支援)

次に、お住まいの市区町村による支援制度です。
 
Aさんがお住まいの自治体によって異なりますが、就学援助制度の一環として、高校入学時に数万円程度の入学支援金を支給する制度があるところがあります。
 
申請・手続きとしては、お住まいの自治体の教育委員会や福祉課に確認します。申請期限が決まっていますから、早めに問い合わせることが重要です。支給額は自治体によります。足立区の例では一律10万円となっています。
 
金額や支給条件、支給時期なども自治体や年度によって異なります。教育委員会や福祉課に早めに問い合わせてみましょう。
 

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度(国の事業ですが管轄は各自治体)