解約せずそのまま放置の「銀行口座」を発見…!15年ほど経っているのですが、そのままでよいですか?
複数の銀行口座を持っている人や、以前住んでいた地域の地方銀行口座を開設していた人などの場合、特定の口座を使わないまま放置してしまうことがあるかもしれません。   今回のケースでも15年ほど放置されていた銀行口座があったようですが、このような場合、回復させるために特定の手続きが必要になる可能性があります。   本記事では、長年取引のない口座がどのように扱われるかについて解説します。

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10年以上放置された口座はどうなる?

10年以上放置された口座は「休眠口座」とみなされます。内閣府大臣官房政府広報室が運営する政府広報オンラインによると、かつて10年間取引がない預金が毎年1200億円も発生していたようです。
 
このことを背景に、平成30年1月より「民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律(休眠預金等活用法)」が施行されています。
 
同法によると、10年間取引のない銀行口座やゆうちょ銀行の口座、信用金庫の口座などは休眠口座となり、ほかの使途に活用されます。
 

休眠口座の資産は公益活動に使われる

放置されてから10年経過した休眠口座にある資産は、民間における公益的活動の支援に活用されます。具体的な活動は以下の通りです。


・子ども若者支援
・生活困難者支援
・地域活性化等支援

放置されている資産を、社会的意義のある活動へと活用することで、有意義に資産が使われるような仕組みになっています。
 

休眠口座の資産は引き出し可能

休眠預金等活用法によって自分の休眠口座にある資産が公益活動に使われるようになっても、資産を失ったわけではないため安心していいでしょう。
 
休眠口座に預けている預金・貯金は引き出し可能です。該当する口座の金融機関に赴いて休眠口座で取引したい旨を伝えれば引き出せます。その際は、通帳や本人確認書類、取引印などを用意しましょう。
 
なお休眠口座からの引き出し期限は特に定められていません。今回のケースでは15年放置されているため休眠口座扱いになっていますが、仮に20年でも30年でも、引き出しは可能であるといえるでしょう。詳しい手続きについては金融機関に問い合わせましょう。
 

休眠口座になった口座はどうしたらいい?