一人暮らしで必要な生活費はどれくらいかかるのでしょうか。総務省統計局の調査によると、単身世帯の消費支出は、1世帯当たり1ヶ月平均16万7620円となっています。具体的な内訳は図表1の通りです。
図表1
支出項目 | 金額 |
---|---|
食費 | 4万6391円 |
住宅 | 2万3815円 |
水道・光熱費 | 1万3045円 |
家具・家事用品 | 5955円 |
被服、履物 | 4712円 |
保険医療 | 7426円 |
交通・通信 | 2万1796円 |
教育 | 2円 |
教養・娯楽 | 1万9425円 |
その他 | 2万5051円 |
総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2023年(令和5年) をもとに筆者作成
住宅費は持家、借家、住んでいる地域などによって大きく異なります。そのため、自身の住宅費と残りの生活費の合計平均14万3805円を足した金額が一人暮らしの支出の目安といえるでしょう。
月にいくら使える?
東京都23区内で一人暮らしの場合をシミュレーションしてみます。500万円の年収の人が住宅費として家賃9万円、また5000円程度の医療保険にも入っていると仮定して、先ほどの生活費の平均をもとに試算していきましょう。
500万円の年収の人の手取りを25万円とします。この手取りで、先ほどの条件をもとに支出を加味すると、図表2のような内訳になります。
図表2
総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2023年(令和5年) をもとに筆者作成
東京都の家賃はほかの地域と比べて高額であるという理由もありますが、平均支出をもとに考えると、残りの額は1万円を少し超える程度であり、あまり余裕があるとは言えないことが分かります。
貯蓄をしたい場合は、食費や水道・光熱費、通信費などを節約していく必要があると考えられます。また、ボーナスが出る会社であれば、年に2回のボーナスを貯蓄に回すこともできるのではないでしょうか。ボーナスの8割ほどを貯蓄に回せば、年間約80万円になります。