紙幣は、たとえ発行が停止されても、法令に基づく特別な措置がとられない限り紙幣として無効になることはありません。「聖徳太子の1万円札」は、現代の「渋沢栄一の1万円札」と同じ1万円として使用することができます。ただし、自動販売機やセルフレジでは旧紙幣に対応していないこともあるので注意が必要です。
 
コンビニ大手のセブン-イレブンでは、2024年6月20日から、お会計セルフレジ・セルフレジ・釣銭機にて、1984年発行の紙幣が利用できなくなっています。つまり聖徳太子の1万円札と5000円札が使えないのはもちろん、福沢諭吉(裏にキジ2羽が印刷された物)の1万円札、新渡戸稲造の5000円札、夏目漱石の1000円札はこれらのレジでの使用はできないのです。
 
対面であれば、旧紙幣でも受け入れてくれるところもあります。ただし、若い世代では旧紙幣を見慣れておらず、レジで「本物か偽物か」の判断ができない場合は、断られるケースも考えられるでしょう。
 

銀行に入金や両替はできる?

銀行では、有効なものであれば、旧紙幣や旧硬貨、記念硬貨まで入金や両替をしてくれます。ただし、ATMでは対応していないこともあるので、窓口で手続きを行うことをおすすめします。
 
また、旧紙幣の場合、紙幣の損傷具合によっては、有効な銀行券であるか鑑定するのに数日程度の時間がかかることもあります。紙幣が破れていたり、デザインが著しく擦り切れてしまっていたりするようなものを入金・両替したい場合は、時間に余裕を持って行くようにしましょう。
 

まとめ

「聖徳太子の紙幣と言えば1万円札」というイメージを持つ人が多いかもしれませんが、実は過去には5000円札、1000円札、100円札と数多くの紙幣の肖像画として採用されています。平成以降の世代からすると、現代は硬貨しかない「100円札」なんて偽札なのではと思う人もいるかもしれませんが、いずれも現在も有効な紙幣です。
 
しかし、自動販売機やセルフレジでは、旧紙幣に対応していないものもあるため、使いにくいと感じたら銀行で入金や両替をしてもらうといいでしょう。
 

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