先日スーパーに買い物に行ったところ、キャベツが1玉「400円」を超えていてびっくり!仕方なく「カット野菜」を購入したのですが、なぜ「カット野菜」の値段は変わらないのでしょうか?
昨今、スーパーに売られているキャベツの値段高騰が続いており、「ちょっと買いづらい」と感じる人もいるのではないでしょうか。そこで、キャベツ1玉の代わりとして「カット野菜」を購入する人もいるでしょう。しかし、キャベツの価格が高騰している一方で、カット野菜は安定した価格で購入できるのでしょうか。   本記事では、キャベツの価格が高騰している背景や、カット野菜の値段が変わらない理由などを解説します。

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キャベツの小売価格は全国平均「400円」

農林水産省の「食品価格動向調査(野菜)」によると、令和7年3月3日〜5日におけるキャベツの小売価格の全国平均は428円/キログラムでした。
卸売価格は、2024年5月時点で平年比1.8倍、11月時点で平年比2.3倍というデータもあります。
また、キャベツの高騰は、一般家庭だけでなく飲食店にも影響が出ているようです。
仕入価格が3倍以上に高騰したケースもあり、キャベツを使用したメニューの値上げや、提供を一時中止する対応を余儀なくされている飲食店が多くあります。
 

「キャベツ価格高騰」の背景と「カット野菜」の値段が変わらない理由

続いて、キャベツの価格が高騰している背景と、カット野菜の値段が変わらない理由をみてみましょう。
 

「キャベツ価格高騰」の背景:夏の高温や冬の降雨不足による育成不良

キャベツの価格高騰の原因には、夏の猛暑や冬の降雨不足による育成不良が挙げられます。
千葉県銚子市の農家では、例年12月から収穫を始めるところ、気象の影響で育成が遅れたため1月から収穫を始めました。例年、キャベツ1玉あたり1.5キログラムまで育てて収穫していますが、今回の収穫では1キログラム未満の小さなキャベツが多くみられたようです。
気象庁によると、銚子市の1ヶ月あたりの降水量は3ミリメートルであり、統計開始以降12月の降水量が過去最少となったようです。
 

「カット野菜」の値段が変わらない理由:原料高騰の価格転嫁が進んでいない