40歳の同僚に「俺たちは一生働かなきゃダメかも」と言われた! さすがに大げさだと思うけど、実際何歳まで働く必要がありますか? 年収500万円で「受け取れる年金額・生活費」をシミュレーション
昔は定年まで同じ会社で働き続け、定年後は年金生活という人も多かったかもしれません。しかし、現在は定年後再雇用で同じ会社で働き続ける人や、別の会社に再就職する人も多くいます。   本記事では、年収500万円の独身の人が生活のために何歳くらいまで働く必要があるのかを考えていきます。

▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?

退職年齢は個々の状況によって異なる

退職年齢は、個人のライフスタイル、健康状態、貯蓄額、家族構成などによって大きく変わります。
 
一概に「何歳まで働けば良い」とは言えません。一般的には、老後に必要な生活費と受け取れる年金額を比較し、「不足分を補えるだけの期間」を考える必要があるでしょう。
 

老後に必要な生活費はいくらくらい?

老後の生活費はいくら必要なのでしょうか。総務省の「家計調査報告(家計収支編)2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、65歳以上の単身無職世帯の支出は月平均で約15万8000円です。
 
ただし、これはあくまで平均値であり、実際の支出は生活水準や住居形態、健康状態など、個々の状況によって変動します。例えば住居費については、この指標の前提は月1万3000円程度です。賃貸住宅の場合、特に都心ではこの金額を大幅に上回るケースも多いでしょう。
 

老後に受け取れる年金はいくらくらい? 生活費をまかなえる?

公的年金の受給額は、収入や加入期間によって異なります。今回は厚生労働省の「公的年金シミュレーター」を利用し、年金受給額を試算してみましょう。シミュレーションの前提は次のとおりとします。

●生年月日:1984年6月1日(現在満40歳)
●会社員期間:22歳~65歳
●年収:500万円

この前提でシミュレーションした年金の年間見込み受給額は、65歳から受け取る場合は年間1900万円(66歳以降は203万円)です。そのため、1ヶ月あたりでは約16万円~17万円となり、先ほどの平均的な毎月の支出額とほぼ同じ金額です。
 
一見すると年金だけで生活費をまかなえるように感じるかもしれません。しかし、医療費や介護費、住居の修繕費などの突発的な支出や、物価上昇による生活費の増加、その他個々の事情を考慮すると、必ずしも年金だけで十分でない場合もあるでしょう。
 

60歳以降の就業率