35年ローンでマイホームを建てました。確定申告をすると「住宅ローン控除」でいくら返ってくるのでしょうか?
マイホームの購入は、多くの人にとって大きな夢のひとつです。しかし、その夢を実現するためには、数千万円単位の住宅ローンを組まなくてはなりません。そこで、国は「住宅ローン控除」という税制上の優遇措置を設け、住宅取得者の経済的負担を軽減しています。   この記事では、住宅ローン控除の仕組みや、具体的なローン金額別に戻ってくる税金の目安について紹介し、確定申告の手続きを詳しく解説します。

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住宅ローン控除とは?

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、個人が住宅ローンを利用してマイホームを新築、取得、または増改築した場合、一定の要件を満たすことで所得税や住民税の一部が控除される制度です。住宅取得者の経済的負担を軽減することが目的とされています。
 

住宅ローン控除の仕組み

住宅ローン控除は、毎年の年末時点における住宅ローンの残高に一定の控除率を掛け合わせた金額が所得税から控除される仕組みです。控除率や控除期間、控除対象となる借入限度額は、住宅の種類や取得時期によって異なります。
 
例えば、2024年に新築の一般住宅を取得した場合、年末残高の0.7%が控除され、控除期間は13年間となります。ただし、控除の対象となる借入限度額は、住宅の性能や取得時期によって異なるので、詳細は国税庁の最新情報を確認してください。
 

35年ローンで1000万円のローンを組んだ場合

実際にローンを組んだ場合は、控除額はどのくらいの金額が見込めるでしょうか。今回は金利0.345%で半年間返済後に年末を迎えたとして考えます。
1000万円の住宅ローンを35年で組んだ場合、年末残高約985万円×0.7%で計算すると、住宅ローン控除の初年度の控除額は約7万円です。10年間で受けられる控除総額は約70万円となり、所得税や住民税の負担を軽減できます。
 
実際に受けられる控除額は納税額によっても変わるため、毎年の税額を確認しながら申告することが重要です。
 

35年ローンで1500万円のローンを組んだ場合