20代の外食比率は約42.7%を占め、食費の約半分を外食で使っている結果となりました。一般的に、外食よりも自炊した方が節約できそうなイメージですが、1人分だけなら外食の方が安い場合もあるようです。
 
スーパーの野菜や肉は、1人暮らしの方が一度に使い切るには量が多いこともあります。1人暮らしで冷蔵庫が小さければ保存が難しい場合もあるので、使い切れずに無駄が出てしまうこともあるでしょう。調理には時間と光熱費もかかるため、コストパフォーマンスが悪いと感じる20代は少なくないのかもしれません。
 

外食費と賄い費が多いのが20代の特徴

「外食費」のほかに、1ヶ月の「肉類購入費」「果物類購入費」「菓子類購入費」「賄い費」の平均額を表2で比較してみました。
 
表2

世帯主の年齢階級 外食費 肉類購入費 果物類購入費 菓子類購入費 賄い費
~29歳 1万7711円 2264円 558円 2974円 352円
30~39歳 1万7278円 5537円 1531円 6401円 2円
全世帯 1万1559円 5957円 2578円 5687円 23円

※総務省統計局「家計調査 / 家計収支編 総世帯 詳細結果表 2023年」を基に筆者作成
 
「外食費」と「賄い費(飲食店で従業員に提供される食事代)」が多いのが、20代の特徴です。
 

ライフスタイルの変化による支出傾向の違いはある?

ライフスタイルの変化によって、支出傾向は変わるのでしょうか。ここからは、20代が30代より外食率が高い理由を見ていきます。
 

20代は交友関係が広がる時期

20代は多様な人と関わりを持とうとして、交友関係が広がる時期でもあります。人間関係を深めていくよりも、広げていくことを重視するため、新たな出会いの場に行くことが増えるようです。そのため外食回数や外食費用も多くなる可能性があります。
 
また20代は、学生時代の友人との付き合いを継続している方が少なくないでしょう。独身者が多く、予定を合わせやすい傾向があることも、外食回数が増えることにつながる可能性があります。
 

30代は家庭を持つことで金銭感覚が変化する