厚生年金に加入すると、老後に受け取る年金額が増えます。通常の「基礎年金(国民年金)」に加え、働いた期間や収入に応じた厚生年金を受給できるため、より安定した老後生活を送ることができます。
 

2. 健康保険にも加入できる

厚生年金に加入すると、健康保険にも同時に加入することになります。これにより、医療費の負担が軽減されるほか、傷病手当金や出産手当金などの給付を受けることも可能になります。
 

3. 保険料の半分を会社が負担

厚生年金の保険料は、会社と労働者が折半(半額ずつ負担)する仕組みです。そのため、実際に自分で払う金額以上の年金保険料が積み立てられることになります。
 

4. 障害年金や遺族年金の保障

厚生年金に加入していると、病気やけがで働けなくなった場合の障害年金や、加入者が亡くなった際に遺族が受け取れる遺族年金の対象になります。これらの年金は、加入期間や標準報酬月額に応じて支給され、予期せぬ事態への備えになります。
 

厚生年金に加入するデメリット

一方で、厚生年金に入ることによるデメリットもあります。
 

1. 手取り額が減る

厚生年金に加入すると、社会保険料(健康保険料+厚生年金保険料)が毎月の給与から控除されるため、短期的には手取り収入が減少します。
 

2. 配偶者の扶養から外れる可能性

厚生年金に加入し、年収が一定額を超えると、配偶者の健康保険の被扶養者から外れる場合があります。扶養を外れると、自分自身で社会保険料を負担する必要があるため、注意が必要です。
 

3. 生活費のやりくりに影響することも

社会保険料の控除により、月々の可処分所得が減るため、生活費のやりくりが厳しくなります。特に、家計に余裕がない場合は慎重に検討しましょう。
 

まとめ

長期的に見ると、厚生年金に加入することで老後の年金額が増え、医療保障や各種給付金も受けられるため、メリットは大きいです。ただし、現在の手取り収入や生活費への影響も無視できません。加入による負担が大きい場合は、慎重に検討する必要があります。
 
厚生年金への加入は、目先の手取り収入を減らす一方で、将来の安定した生活を支える重要な制度です。長い目で見て、自分や家族の生活設計にどのような影響を与えるのかを考えながら、無理のない判断をすることが重要です。
 
将来の安心を手に入れるために、厚生年金の仕組みを理解し、自分にとって最善の選択をしていきましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー