20代の息子が一人暮らしで「自炊」をしても、食材を使いきれずいつも無駄にしています…。年間いくらくらい損をしている計算ですか?
就学や就職を機に親元を離れ、一人暮らしを始める人も増える季節になりました。一人暮らしを始めることでの大きな変化の一つは、食事を自分で用意しなければならなくなることです。   もちろん外食をする手もありますが、お金を節約するために自炊する人も多いのではないでしょうか。ただ、スーパーで買う肉や野菜などの食材は大抵数人分の量であるため、一人暮らしだと食材を使いきれず腐らせてしまう方もいるでしょう。   本記事では、食材を無駄にした費用に換算し、1年間でいくらくらい損しているかを解説します。

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若者の「65.7%」が「食材を無駄にしてしまったことがある」と回答

全国農業協同組合連合会(JA全農)が実施した「若者のフードロスに関する意識調査」によると、東京都内で一人暮らしをしている大学生143人の中で、65.7%の学生が自炊をしていて食材を使いきれなかった、無駄にしてしまった経験があると回答しました。
 
また、環境省が公表した資料「我が国の食品ロスの発生量の推定値(令和4年度)の公表について」によると、一般家庭の食品ロスの発生量は年間236万トンとされています。
 
このように多くの食材が無駄になってしまう理由としては、買い過ぎて食べ残した、食べる時に傷んでいた、賞味期限が過ぎてしまったなどの理由が挙げられています。ちなみに、57.4%の大学生が食材を無駄にしないようにするために、自炊を控えることがあるとも回答しています。
 

自炊1回あたりの費用は「301円~500円」が最多

フードデリバリーサービス「GOFOOD(ゴーフード)」を運営するゴーフード株式会社の調査によると、自炊1回あたりにかける費用は、301円〜500円が最多で、全体の50%を占めました。
 
外食1回あたりにかける費用は701円〜1000円が最多の45%であることと比較すると、自炊の費用はおよそ半分に抑えられており、お金を節約するために自炊をする人が多い傾向にあることが分かります。
 
またこの調査では、一人暮らしの食事で重視することは、「価格(安さ/予算内)」、「簡単・手軽」、「お腹を満たせる量」が上位3つを占めており、栄養は二の次になっているようです。その一方で、「栄養バランスの取れた食事」が理想の食事であるとする人が約60%おり、理想と現実にギャップがあることがうかがえます。
 

買った食材を無駄にすると年間「1万円以上」損する可能性