娘が「第一志望の大学」に合格したのはうれしいのですが、「入学金や4年間の学費」が不安です。奨学金は利用するとして、入学までに「50万円」くらい用意しておけば問題ないですか?
文部科学省の「令和6年度学校基本調査」によると、大学(学部)への進学率は「59.1%」で、過去最高となっているようです。大学全入時代ともいわれる昨今、18歳人口の半数以上は大学に進学する時代になっています。   子どもに高度な教育の機会を与えられる反面、家計にとって高額な学費は頭の痛い問題です。例えば、奨学金の利用も検討している場合、入学までに「50万円」用意しておけば足りるのでしょうか。当記事では、大学合格時に支払う入学金や、学生生活の4年間にかかる費用について解説します。

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奨学金利用でも大学合格時に「30万円近い入学金」を納める必要がある

一般的に大学や短期大学を始めとした、高等教育機関の学費は非常に高額です。子どもの学費は親が負担するケースも多いと思いますが、なかには奨学金の利用を検討しているご家庭もあるかもしれません。独立行政法人日本学生支援機構の「令和4年度学生生活調査」によると、大学学部(昼間部)生の収入における「20.7%」は奨学金が占めています。
 
ただし、奨学金を利用する場合でも、大学合格時に支払う入学金は別途用意しなければなりません。なぜなら、奨学金は入学前に受け取れないため、入学金の支払いに充てることができないからです。
 
例えば、文部科学省の「国公私立大学の授業料等の推移」によると、国立大学の入学料は「28万2000円」であるため、国立大学に進学する場合は最低でも「30万円程度」の入学金が必要です。受験校が多ければその分入学金も必要となり、私立大学など進学先によってはより高額な入学金が必要なケースも考えられます。
 
冒頭で挙げた「50万円」では足りなくなる恐れもあるため、家計の状況もふまえて、受験校の数について親子で話し合っておくことが重要です。
 

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