支出のなかでも、「住まい」に関わる費用は大きな割合を占めます。「賃貸派」か「持ち家派」かといった議論は、現役時代に意見の分かれるところですが、高齢期になると、住宅ローンを完済した持ち家派が、一見有利なように感じます。
とはいえ、いずれの世代でも、正解はなく、それぞれの生活スタイルや価値観で選ぶことが大切です。現役時代は賃貸派であった人が、定年を機に持ち家派となるケースも増えています。
移住や地元に戻るといった選択肢もあり、助成や優遇のある自治体もあるようです。また、賃貸暮らしをするにしても、生活環境や経済的事情にあわせて臨機応変に住み替えるのも選択肢です。
「生活が成り立たないのでは……」と漠然とした不安に思い悩むよりも、具体的な数字で予測を立て、どうしたら成り立たせることができるのか、どのような選択肢があるのか探るといった行動が、より充実した日々を送ることへの一歩となるでしょう。
出典
国土交通省 住宅セーフティネット制度
執筆者:大竹麻佐子
CFP®認定者・相続診断士
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