予約や入店の際、あるいはメニューを通して「お通し」が有料であるという説明がなかったときは、客側は「お通し代」がかかることを知らないため、「お通し代」の支払い義務はないと考えられます。「お通し」の説明がない状態で「お通し」を提供されても、客側が承諾したとはいえず、売買契約は成立しないとみなされるためです。
 

事前に説明があった場合は拒否できないと考えられる

予約や入店の際に「お通し」が有料であることを店員から説明を受けた場合や、メニューに「お通し代」について記載がある場合などは、基本的に支払いの拒否はできないでしょう。「お通し」の説明を受けたうえで入店し着席すると、「お通し」の申し込みと店舗側の提供がそれぞれ承諾されたとみなされ、売買契約が成立すると考えられるためです。
 

「お通し」を食べた場合

出された「お通し」を食べた場合は、説明の有無に限らず店舗の提供に対し「お通し」の申し込みを行ったと法的に解釈される可能性があるため、売買契約が成立します。これにより、「お通し代」の支払い義務が発生することから、料金を店舗に支払わなければならない可能性があるでしょう。
 

まとめ

一般的に300円~500円ほどかかる「お通し」ですが、事前に店舗から料金に関する説明があれば、「お通し代」を支払わなければならないと考えられます。しかし、説明がなかった場合、かつ口を付けていなければ支払いを拒否できる可能性があります。
 
「お通し代」が発生するか分からなければ、食べてしまう前に店舗スタッフへ確認しましょう。また、最近では「お通し」を提供しない、提供しても「お通し代」を請求しない店舗もあるようなので、「お通し代」が気になる場合は、事前にインターネットなどで検索してお店を選ぶとより安心です。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー