・仕組債
デリバティブ取引を組み込んだ債券です。あらかじめ定められた参照指標で利子や償還金が定められている場合、当該参照指標の変動次第で利子や償還額が減少するリスクがあります。
多くの銀行ではリスクを認識し個人向け販売を取り止めてきています。金融庁から業務改善命令が出された銀行もあります。
・外貨建債券
為替・金利等の影響を受けることから、円ベースでの元本が確保されないリスクのある商品です。 特に、新興国通貨建債券はリスクが高くなる傾向があります。
自分で理解できない商品には手を出さないのが無難
投資詐欺の事例ではありませんが、2024年には大手メガバンクの貸金庫担当管理職による収納物巨額窃盗事件も発生しました。金融機関職員の中にはモラルの欠如した人も少なからずいると考えざるをえません。
これまで長くお世話になった金融機関職員であっても、うまいもうけ話を持ちかけられたら、安易に信用しないほうがよさそうです。実在の投資商品かどうかを金融機関のホームページで確かめる、金融機関相談窓口に問い合わせるといったことは最低限行うべきです。
実在の投資商品であっても、「分かりにくい」と思えば慎重に考えるべきです。金融機関職員との打ち合わせの場に家族も同席し、目論見書(商品説明書)などの資料をもとに、職員の話をしっかり聞いてください。
金融商品である以上、リターンの高さとリスクの高さは見合っているはずです。「有利な商品ならば損失を被る可能性も高い」と考えて、リスクをしっかり見極めてください。
リスクが理解できないならば、担当者の説明をうのみにせず、投資しないのが一番無難な対応と思われます。
出典
金融庁 詐欺的な投資勧誘等にご注意ください!
金融庁 リスク性金融商品の販売・組成会社による顧客本位の業務運営に関するモニタリング結果(概要版)2024(令和6)年7月5日
執筆者:玉上信明
社会保険労務士、健康経営エキスパートアドバイザー